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ビットコインを法定通貨に採用したスイス、ルガーノ市の狙いと戦略とは?

    世界で最も豊かな先進的国家スイスで進行中の「ビットコインで経済振興する」社会実験。地元企業への聞き取り調査から、実験の進捗、成功の見込みを考察。

    @yutaro21jp
    Category 事例、ライトニング Tag 初級 Time 16分

    本記事は @Mars 氏が執筆した "The State of Bitcoin Adoption in Lugano — December 2022" (2021年12月14日公開) を @yutaro さんが翻訳、@TerukoNeriki が一部加筆修正したものです。

    この記事は イタリア語 でもご覧いただけます。

    Lugano PlanB

    はじめに

    2021年6月、世界は中央アメリカの小さな国の存在を知った。ブケレ大統領が自国でビットコイン法定通貨に採用したいと発表する前、多くの人はエルサルバドルという国を知らなかったし、聞いたことがある人もギャングや内戦のイメージしか持っていなかった。傲慢に聞こえるかもしれないが、それが現実だ。ブケレ大統領の発表は大きな反響を呼び、世界中のビットコイナーから喝采を浴びた。エルサルバドルはビットコインのユースケースとして、ほぼ完璧に見えた:発展途上で比較的貧しく、銀行口座を持たない人が多い国だったからだ。しかし、疑念を抱かせる要素がひとつあった: エルサルバドルはドル化されている。エルサルバドルには自国通貨がなく、法定通貨である米ドルはハイパーインフレを起こしていない(いまのところ?)。とはいえ、ビットコインコミュニティの誰もがブケレ大統領の社会実験を歓迎し、エルサルバドルは一躍人気を博した。ビットコイン法が施行されてから1年後のエルサルバドルの状況について詳しく知りたい方は、 Bitcoin Explorers によるブログ Mission Central America 2022 シリーズに目を通してほしい。

    本記事では、全くの別世界、つまり世界で最も豊かで先進的な国の一つ、スイスで進行中の社会実験について考察する。

    2022年3月、スイスの小さな都市ルガーノは、ヨーロッパにおける暗号資産とビットコインの一大拠点になるための包括的戦略、プランBを発表した。テザー社の協力のもと、同市は商業施設へのビットコイン決済の導入促進、住民に対するビットコイン教育の提供、ルガーノ市への移転を希望する企業やスタートアップへの資金援助を行っていく。

    プランBの肝は、LVGA(ルガーノ市が独自に発行する決済用ステーブルコイン、詳細は後述)、ビットコイン、USDTをルガーノ市の法定通貨としたことだが、この決定の意味を誤解している人が多いので、ここで明確にしておこう:ルガーノはスイスの一都市にすぎず、国の金融政策を決定する立場にないことは明らかで、その決定権は連邦政府のみにあり、スイスの法定通貨は依然としてスイスフランに限られる。その上でルガーノ市は、あえて上記暗号通貨を事実上の法定通貨に採用した。その意図は、これらの暗号通貨を市内の至る所に広く流通させることである。これを可能にしたのが、ビットコインを(証券などではなく)外国通貨と位置付けるスイスの現行法規制だ。ルガーノ市のプランBについては公式サイトに詳述されている。

    エルサルバドルのビットコイン法と同様、ルガーノ市もトップダウン方式で、この最新金融技術の採用を促すインセンティブを提供した。このアプローチは、あらゆる中央集権的存在へのアンチテーゼとしてビットコインが生まれたと信じるビットコイン原理主義者には受け入れ難い。彼らの言い分については本記事後半で別途考察するとして、ここではビットコインに投資し、ビットコインの商取引への導入促進を決定した都市があるという事実を認識しておこう。ルガーノ市の発表も、エルサルバドルのビットコイン法と同様、ビットコイナーからは拍手喝采で歓迎され、ルガーノ市への移住を検討する人々もあらわれた。

    2022年10月に開催された国際会議「プランBフォーラム」に間に合うよう、ルガーノ市は従来のLVGAに加えて、ビットコインとUSDTでの支払いも可能なPOS端末を商業施設に配布し始めた。「プランBフォーラム」を終えた今、ルガーノ市ではビットコインが一体どの程度普及しているのか?ビットコインだけで日常生活は回るのか?地元企業や商店は市の取り組みをどう考えているか?これらの疑問に答えるため、私はルガーノ市に向かい、ビットコイン決済を導入した店に、導入経緯やプランBについての見解を聞いて回った。

    これまでの成果

    公式ウェブサイトによると、本稿執筆中の2022年12月時点で、ルガーノ市にはビットコインとUSDTで支払いできる商業施設が100店舗あり、125台のPOS端末が設置されている。これらの数は今も増加中だ。レストラン、バーから、カジノ、宝石店、アートギャラリー、美容院、ハイブランドショップ、電気店まで実に多種多様な店でビットコインが使える。
    本題に入る前に、プランBが2022年に唐突に始まったわけではないことを指摘しておきたい。その起源は2020年、パンデミックで深刻な影響を受けた地域経済と地元商店を支援する目的で、市が独自に開発、発行した LVGA(スイスフランにペッグされたステーブルコイン:1LVGA=0.01スイスフラン)を決済通貨として流通させた実験に遡る。この実験を通して、商店主や店員は暗号通貨決済の仕組みを学んだ。この実験で培った知識と経験を基に、ルガーノ市はビットコインの戦略的採用を決定し、テザー社の支援を得てプランBを構想した。

    決済システム

    プランBの主要コンポーネントは、ルガーノ市が商業施設に提供するGo Crypto社製の決済システムだ。プランBへの参加を決めた店舗には、ビットコイン、USDT(Polygon利用)、LVGA決済に対応したPOS端末が順次無料で配布される。一般的なPOS端末と外観は同じで、決済フローも実にシンプルだ:USDTまたはビットコインで支払いを受けるには、端末で「Bitfinex Pay」を選択後、USDTあるいはビットコインのライトニング決済を指定する。支払金額を入力すると端末にQRコードが表示されるので、それを顧客に見せる。 これだけだ。通常のPOS端末よりも簡単かもしれない。このシンプルな使い勝手の良さが、プランBの成否を左右する重要要因になる。

    Go Crypto社のウェブサイトでも説明しているように、POS端末を導入した店舗には何の義務も発生しない。ビットコインとUSDTによる決済は、いつでも好きなときに自由に開始、停止できる。POS端末導入に際し、店舗側には一切コストが発生しない。つまり、無料で導入できる。さらに、支払いで受け取ったビットコインとUSDTは、その何%(0〜100%)を即時に自動でスイスフランに交換するよう設定できる。ただし、交換には1%の手数料がかかる(交換はBitfinexが行うようだ)。ビットコインやUSDTのままで保有したい場合、カストディアルウォレットに保管されるが、いつでも自分で管理するウォレットに送金できる。

    プランB参加店の反応

    プランBをめぐっては、さまざまな誤情報や憶測が飛び交っている。ルガーノ市がすでにビットコインの聖地であると主張する熱狂的なビットコイン信者がいる一方で、ビットコインの必要性がないルガーノのような都市でのビットコイン普及に懐疑的な人も多い。真実は大抵その中間にあるものだ。そこで、普及現状を確かめるべく、私はルガーノ市内を歩き回り、プランBに参加する店舗で店主や店員に直撃取材した。数十店舗でのインタビューを経て、以下のことが分かった。

    総体的な印象

    特筆すべきは、インタビューした数十店舗のうち、1店舗を除く全店が2020年にLVGA決済を導入していたということだ。LVGAという社会実験は大成功だった。
    従業員へのボーナスをLVGAで支給した企業もあった。LVGAはルガーノ市でしか使えないため、従業員はボーナスを市内で使わざるを得なかったが、LVGAで支払うとキャッシュバックという特典を受けられた。この仕組みの哲学的な意味合いにはあえて触れないでおく。重要なのは、商業施設がLVGA決済を好感し、利用し続けるインセンティブがあることだ。(完璧ではないにせよ)LVGA実験でのポジティブな経験が、新たにビットコインとUSDTを受け入れる後押しをした。このように、ルガーノの非常にユニークな社会実験は功を奏した。具体的な成果は、LVGA実験を通して、ルガーノ市は地元企業のテクノロジーリテラシーを向上させ、企業が支持するだけでなく地域経済を活性化させるトークンのユースケースを創出し、導入ハードルの低い優れた決済ソリューションを開発したことだ。経営者間でのプランB評価は今のところまちまちだ。肯定的に評価し、イノベーションを積極的に受け入れ、顧客をつなぎ止めるためにできることは何でもするという経営者もいれば、ビットコインを真剣には捉えておらず、失敗に終わると予測してプランBへの不参加を決めた経営者もいる。ビットコインなんて「くだらない」と言い放った人もいる。インタビューから重要なことが2つ見えてきた:

    • プランBが市政府主導で始動し、運営されているという事実が、参加を決定した経営者に正当性と安心感を与えている。これが民間企業主導であれば、参加しなかったと言う人は多い。
    • ビットコインを信じていない経営者の中には、追加的コストが発生しない、受け取ったビットコインを即時スイスフランに交換できるので実質スイスフランでの支払いと変わらないという2つの理由から、喜んでビットコインでの支払いを受けるという人もいた。これについては、後半で詳しく説明する。

    教育

    ルガーノ市はビットコインについての理解を促すべく、商店や企業向けにさまざまなセミナーやワークショップを開催している。しかし、私がインタビューした限り、こうした機会を利用した人はほぼ皆無だった。ビットコインとは何か、どのように機能するのか質問したところ、何かしら回答できたのは、プランB以前からビットコインに興味を持っていた人だけだった。そして、彼らの回答にさえ、ビットコインマイニングが環境に与える影響など、よくある誤解が含まれていた。しかし、そもそもビットコインについての正しい理解は本当にそれほど重要なのだろうか?ビットコインでの支払いを受ける人が、ノード秘密鍵マイニングプールについて知る必要はあるのか?私はないと思う。私たちのゴールは、ビットコインなら決済がより速く、安く、安全になり、日常生活がますます便利になることを理解してもらうことである。オタク的発想にとらわれず、一般の人々が使いやすい、使いたくなるツールを開発、提供すべきだ。クレジットカードでの支払いを受ける店員は、クレジットカード決済の仕組みを知っているだろうか?いや、知らないだろうし、知る必要もない

    決済システム

    プランBにおけるルガーノ市との協業についてコメントを求めると、全員一致でこれまでのところ非常に良好との回答を得た。特に、市政府とGo Crypto社が提供する決済システムを高く評価している。前述したように、POS端末は操作性に優れ、年齢や技術的な専門知識に関係なく、誰でも簡単に使える。しかし、このシステムの肝と言うべき最も重要な特徴は、ビットコインでの売り上げ金を即座にスイスフランに自動交換できることだ。インタビューした全員が、この機能がなかったらプランBには参加しなかったと言った。この機能のおかげで、ビットコインの価格変動や自己管理という難問に各店舗で対処する必要がなくなった。彼らは単にスイスフランが欲しいのだ。インタビューした全店舗が、ビットコインでの売り上げ金100%をスイスフランに即時自動交換している。これは非常に興味深い:彼らはビットコインを交換手段として受け入れたわけではなく、VISAやマスターカードに加えて、AMEXやJCBなど新たなクレジットカードブランドを追加したにすぎないと考えている

    私がこれを思い知らされたのは、ある店主にインタビューしている時だった。私が質問を始めると、彼女は身構え、自己弁護のような回答を始めた。プランBをポジティブと見るか、ネガティブと見るか尋ねると、前にもこの種の質問をされたことがあるが、ビットコインを受け取ることを批判する人の気が知れないと答えた。「私はビットコインではなく、スイスフランを受け取っている。このことを理解しておらず、店でビットコインを保管していると誤解し、危険だと思い込んでいる(プランBの決済システムはビットコインをスイスフランに自動変換するので、店舗はビットコインを保有しないことを指している)」。彼女の答えに私はハッとした:彼女はおそらくビットコインの価格変動の大きさや、犯罪や環境問題などとの関連を問題視する人々から、同じような質問を受けたことがあるのだろう。経営者にとって、ビットコイン決済の導入は風評被害リスクをともなう決断なのか?プランB参加店は世間からどう見られるか、戦々恐々としているのだろうか?私には知る由もない。このような反応をしたのは、インタビューした中では彼女だけだったが、ビットコイナーとして、心に留めておくべきことであろう。

    とはいえ、ルガーノ市のアプローチと決済システムの設計は素晴らしいと私は思う。地元企業と商店がプランBに参加するデメリットは一切ない。初期費用もランニングコストもかからず(ビットコインをスイスフランに交換する際に手数料が発生するが、クレジットカードの決済手数料以下)、手間もかからない。受け取ったビットコインは即座に自動でスイスフランに交換され、毎週銀行口座に振り込まれる。もし振込金額が50スイスフランに満たない場合は月末にまとめて振り込まれる

    まとめ

    一旦整理しておこう:ルガーノ市ではビットコインだけで生活できる?到底できない。ただ、プランBはまだ始まったばかりだ。上記のように、ルガーノ市が開発した決済システムは優秀で、参加店舗は今後増加する可能性はある。参加に伴うデメリットがないので、その可能性は大きいと思う。しかし現状では、店舗総数に占めるビットコイン決済導入店の割合は、まだ小さい。しかも、ビットコインだけで生活するのに不可欠な店、例えばスーパーマーケットなどは多くない。スイス最大のスーパーマーケットチェーンは残念ながら参加していない。とはいえ、市政府が提供するサービスや税金はビットコインで支払える。

    トップダウン方式の是非

    もうひとつ物議を醸すトピックに言及しておこう。ビットコインの普及が特定組織のトップダウン方式で推進されることの是非である。言うまでもないが、このアプローチはビットコインの理念に反する。原理主義者は、ビットコインの普及に政府を含むいかなる組織も不要で、そんなものに頼るべきではないと主張するだろう。ビットコインはボトムアップ、つまり草の根運動で広がるべきで、ビットコインの必然性を認識した人が、手遅れになる前にビットコイン貯金を始め、交換手段として使うことで普及が進むと信じている。イデオロギー的な観点からは、私もこの意見に賛成だが、ビットコインの普及促進策として、あるいはビットコインとそれが解決する問題を知ってもらう方法としては最善ではない。もっとも、トップダウン方式が必ずしも成功するとは限らない:2022年にエルサルバドルを訪れた多くのビットコイナーが証言したように、エルサルバドルではビットコインの普及が進むどころか、後退している。その理由は複合的だ:

    • Chivo (官製ウォレット) の使いにくさ;
    • 不十分な教育;
    • 政府への不信感

    ほとんどのエルサルバドル人にとって、ビットコインはChivoであり、Chivoはビットコインである。そのため、Chivoが使いにくいなら、ビットコインも使いにくい。Chivoは初期設定が煩雑な上、支払いや送金が頻繁に差し止められる。こんなシステムを喜んで使う人などいない。

    エルサルバドル政府はビットコインを法定通貨に採用後、なぜビットコインが必要なのか、国民への説明責任を十分に果たしておらず、教育にも力を入れていない。Mi Primer Bitcoin のように、ビットコイン教育に特化した民間プロジェクトはよく耳にするが、課題は山積みだ。

    エルサルバドル政府に対する国民の不信感は強い。ビットコインを「ブケレのお金」とみなす人が多いようだ。この国の暴力に満ちた凄惨な過去(そして現在)を踏まえれば、国民が懐疑的なのも当然だ。

    ルガーノ市のアプローチは、エルサルバドルが直面する問題の解決策になり得る:機能的かつ使いやすいシステムを提供し、地元企業と市民のビットコインに関する理解を深めるべく、セミナーやワークショップなど数多くの教育機会を提供している。その一例が国際会議プランBフォーラム期間中に開催された「Palco 21」だ。ジャコモ・ズッコ(Giacomo Zucco)、パオロ・アルドイノ(Paolo Ardoino)、リッカルド・マスッティ(Riccardo Masutti)、ビットコイン・イタリア・ポッドキャスト(Bitcoin Italia Podcast)のホストなど、世界トップクラスのビットコイン教育者によるイタリア語の講演を、ルガーノ市民は無料で聴講できた。もう1度言っておこう、無料だ。聴講した市民には、ノンカストディアル・ウォレットの作成、ビットコインの受金、ランチ代のライトニング決済など、さまざまな初体験の機会が用意された。これは注目と賞賛に値することだと思う。ビットコインに教育が必要なのは周知の通りであり、ルガーノ市のトップダウン方式は非常に効果的かつ有意義だ。

    ルガーノ市は高度に発展した豊かな国の小都市で、市民は市政府を信頼している。政府を信頼するなんてけしからんと思うかもしれないが、事実なので仕方がない。プランBが市政府ではなく、名前を聞いたこともない民間企業のプロジェクトだったら、ビットコイン決済は導入しなかったとインタビューした全員が明言した。市政府が投資するプロジェクトなら、ビットコインを事業に取り入れても安全だと考えたのだ。市政府への信頼が、プランBに正当性と安心感を与えた。受け取ったビットコインは全額すぐにスイスフランに戻されるかもしれない。それでも私たちの勝利だ:参加店舗が利用するのはライトニング・ネットワークなのだから

    政府主導の普及は、おそらくビットコイン開発時にサトシ・ナカモトが想定したものではないだろう。しかし、トップダウン方式はビットコインの普及と教育を加速させるのに役立つかもしれない。適切に行われれば、新規ユーザー開拓の有効手段となるはずだ。

    最大の問題

    最後に、プランB、すなわちビットコイン決済の普及の成功、さらにはビットコインの普及の最大障害となり得るビットコイナーについて考察しよう。

    国際会議プランBフォーラムに合わせてルガーノ市を訪れた多くのビットコイナーが、マクドナルドでチーズバーガーを買ってビットコインで支払う動画をアップロードして話題になった。しかし、これを見て、ルガーノ市ではビットコイン決済が盛んと考えるべきではない。実際はマクドナルド以外の店舗では、ビットコイン決済はほとんど行われなかった(フォーラム期間中にも関わらず、最大で2件、バーやレストランで少し多い程度)。店は新しいPOS端末を受け取り、ビットコイン決済を始めたばかりであることは確かだ。でも店舗側の事情だけではない。ビットコイン決済が少ない一因は、ビットコインを使いたくない「ビットコイナー」が多いことにある。ビットコインでの支払いを新たに受け入れると発表した企業や政府のTwitter投稿についた返信を見てみるといい。「なんでビットコインを使うんだ?ビットコインは買い増してhodlするもの。手持ちの法定通貨がなくなるまで、ビットコインは使わない!」という類のコメントが必ずある。なぜビットコインを使うんだ?答えは簡単:ビットコインの成功には、ビットコインの利用が不可欠だからだ。現時点では、ビットコインは価値貯蔵手段としてしか認識されていない。ビットコインが交換手段として広く通用するには時間がかかる。しかも実現するとは限らない。ただ待っているだけでは、ビットコインが交換手段に進化する日は永遠に来ないかもしれない。私たちビットコイナーは自ら進んでビットコインを利用し、機会あるごとにビットコインで支払いたいと伝えるべきだ。ビットコインを積み立て貯金しているのであれば、それを使う必要はない。200ドル分のビットコインを購入し、支払い用にスマートフォンのホットウォレットに入れておけばいい。ビットコインを使おう。何か買うたびに、ビットコインで支払えるか聞いてみよう。ビットコイン決済を広めよう。手持ちのビットコインを交換手段として活用しよう。

    まだまだ課題は山積みだが、ルガーノ市の社会実験は、特にビットコイン決済の普及と教育に関して、今後のビットコイン普及活動の参考になる興味深い成果を上げている。ルガーノ市の戦略から学び、このアプローチの利点を活かしてビットコインの普及に取り組む国や都市が出てくることを願っている。概して、商業施設はビットコインという技術の導入に前向きだ。ルガーノ市のプランBが成功するかどうかは、誰にもわからない。たとえ成功しなかったとしても、失敗の要因を突き止めて改善策につなげられる。プランBは価値のある社会実験だ。

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