Divisibility
2,100 sats
可分性とは、価値を毀損することなく小分けにできる財の特性です。経済取引の規模は非常に大きなものから小さなものまでさまざまです。そのため、財が決済手段として広く使用されるには可分性が不可欠です。
ここで重要なのは、財が貨幣として機能するには、分割後も分割前と同じ効用を提供し、価値を維持できなければならないことです。車は物理的には分割可能ですが、半分に分割された車は、もはや車としての機能を果たさないため、価値は激減します。
金が貨幣の座を失った主因は可分性の低さです。金塊を分割するのは容易ではありません。法定通貨はさまざまな額面の紙幣と硬貨を発行することで、可分性、決済手段としての適性を高めています。それでも、小銭をじゃらじゃらと持ち歩くのは面倒で、有形の法定通貨の限界と言えます。
無形のデジタルデータであるビットコインは無限に分割可能です。1ビットコインはサトシ(satoshi, sat)と呼ばれる1億分の1の小単位に分割できます。ただ、送金手数料の関係上、オンチェーンで1サトシを送金することはできません。ありがたいことに、ビットコインにはライトニング・ネットワークを含む上位のレイヤーがあり、そこでは極めて少額の送金も可能です。
法定通貨であれ、ビットコインであれ、貨幣を小単位に分割することは、通貨膨張、つまり、インフレーションには当たりません。誤解している人も多いですが、重要なポイントです。
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