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ビットコインマイニング基礎講座②〜ビットコインは電力システムの安定に寄与

    ビットコインが電力システムの安定に寄与する仕組み

    @fuuuumin314
    Category ビットコインとエネルギー・環境問題、ビットコインの基礎知識 Tag 初級 Time 1分

    本記事は @DennisPorter 氏著「 How Can Bitcoin Balance the Grid? 」(2022年12月4日公開)を @fuuuumin さんが翻訳、 @TerukoNeriki が 一部加筆修正したものです。


    ビットコインマイニングの特徴に、24時間365日いつでも稼働あるいは停止できる柔軟性があります。電力価格が高騰して損益分岐点を下回ればマイナーを停止し、電力需給がひっ迫すれば電力を送電系統に戻すこともできます。あまり知られていませんが、マイニングは電力システムの安定に貢献しているのです。貢献方法にはいろいろありますが、その1つにアンシラリーサービス(補助的サービス)があります。

    アンシラリーサービスの目的は送電網の安定性と確実性の確保です。アンシラリーサービス市場には送電事業者だけでなく、顧客や発電事業者も参加できます。参加者は需給変動に応じて、デマンドレスポンスや周波数調整に協力して、送電網の正常稼働を助けます。

    ビットコインマイニングは膨大な電力を消費します。この旺盛な需要は自在に制御可能という特徴を持ちます。これを活かし、電力需給に想定外の不均衡が生じた際には、アンシラリーサービスを提供し、需給バランサーとして送電系統の安定に一役買います。

    アンシラリーサービスのひとつである、デマンドレスポンスは、需給ひっ迫時に病院のような重要インフラの停電を回避したり、冬季に暖房需要が一時的に急増した時に家庭に確実に電力を届けるために、需要家が需要を抑制することを指します。マイナーが需給状況に応じて機材を稼働、停止させるのもデマンドレスポンスです。また、デマンドレスポンスには、再生可能エネルギー発電施設の建設を促す側面もあります。風力や太陽光など再エネは、発電量が天候や時間帯に大きく左右されるため、供給不足に陥るリスクが高いです。国際エネルギー機関によると、アメリカが再エネ発電の目標値を達成するには、500ギガワットのデマンドレスポンスが必要だそうです。

    このように、ビットコインマイニングは膨大な電力需要を活用したアンシラリーサービスの提供を通して、送電網の安定という課題の解決策になり得ます。マイニングが電力システムの安定性と確実性を高める可能性があるのです。電力会社が顧客の需要に常時応えられるよう支援するだけでなく、より持続的な再生可能エネルギー社会への転換も促します

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